魂の形について

鳥、蝶、蜜蜂などに託されてきた魂の形象。夢のようでありながら真実でもあるものに目を凝らし、想念を巡らせた詩人の代表的エッセー。解説金沢百枝===いにしえより、鳥、蝶、蜜蜂、心臓などに託されてきた魂の形象。それらは、人間が無辺際の虚空を宿し、宇宙の反映でもあることの表れとして捉えることができる。例えば、水鳥は、その自在な動きにおいて、肉体の束縛を離れた魂のありかたと照応するものであっただろう。古人は、そこに単なる比喩にとどまらない、確かな実感を込めたのではなかったか。夢のようでありながら、しかし真実でもある霊魂について、明澄なまでに想念をめぐらした詩人の代表的エッセイ。解説金沢百枝===生と死のあわい古人の霊魂観に込められた真実を見つめる、詩人の代表的エッセイ===【目次】1 たまあるいはたましひ 2 何を以て羽翼有るや3 白鳥黒鳥 4 漂えるプシュケー 5 オシリスの国 6 ラーの舟 7 蜂蜜あるいはネクタル 8 魂の梯子と計量 9 心臓から蓮華へあとがき解説(金沢百枝)
著者 多田智満子
出版元 筑摩書房
頁数 192頁
発行日 2021-11
ISBN13 9784480510839
ISBN10 4480510834

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