逆光のロゴス

フッサール現象学への批判的検討にはじまり、デリダの脱構築に示唆された鋭い分析力で、〈ロゴス〉という思考原理の現在を解明する、気鋭の第一論集。
目次
第I部
歴史理性暴力

一歴史の暴力に直面する理性──フッサール的「危機」の構造
二歴史の暴力に捉えられた理性──フッサール的「排除」の論理
三歴史=理性的〈統合〉と暴力──デ・マルティーノと「想起」の論理
回帰の法と共同体──存在への問いと倫理学のあいだ
一運命という名のテロス
二ロゴスあるいは〈同〉としての〈存在〉
三ロゴスあるいは〈同〉としての〈空〉
《自然》のミトロジー──メルロー=ポンティと構想力の臨界
一根源の〈自然契約〉
二構想力と〈自然の寵児〉
三暴力と〈自然の爆発〉
第II部
コギトの闇と光──デカルトと「主体」の問題

一 〈コギト=表象〉説の構造
二悪魔的誇張への意志
三自己触発としてのコギト
四言語・光・沈黙
五もう一つの〈主体化〉を超えて
見えるものと見えないもの──哲学的言説のオプティコ―メタフォリーク

一深淵・橋・アナロギア
二メタフォラ・トランスケンデンターリス
三光の言語と言語の光
テクストの解釈学──エクリチュール・モデルの意味するもの
一問題の所在
二エクリチュールとイデア性
三パロールへの還帰とエクリチュール
著者 高橋哲哉
出版元 未来社
頁数 340頁
発行日 1992
ISBN13 9784624011093
ISBN10 4624011090

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