啓蒙のイロニー

戦後ドイツ思想史を主導してきたユルゲン・ハーバーマスを軸に、彼がかかわった多様な論争を通じて現代ドイツ思想の射程を包括的に論じた力作。
目次
I ハーバーマスをめぐる論争史
はじめに──回想風に
第一章廃墟のなかのベルリンI
第二章廃墟のなかのベルリンII
第三章 『公共性の構造転換』刊行まで
第四章実証主義論争と第十五回ドイツ社会学会
第五章解釈学論争とその周辺
第六章ハーバーマスとドイツの急進的学生運動
第七章社会システム論争の背後にあったもの
第八章 「秋のドイツ」──ドイツ赤軍派のテロルとハーバーマス
第九章ポスト・モダン論争とハーバーマス
第十章歴史家論争の根底にあったもの
第十一章ドイツ再統一をめぐる論戦
II 戦後ドイツ思想クロニクル
〈ハイデガーとナチズム〉論争/フリードリヒ・G・ユンガーのニヒリズム論/ホルクハイマーの峻烈な自己イロニー/エリアス・カネッティの最新刊/保守革命への再評価/エリアス・カネッティのノーベル文学賞受賞/現代に蘇生するゲーテ/『ひと切れの空』の放映/第三帝国下の音楽状況/エルンスト・ユンガーにゲーテ賞/記録映画「フルトヴェングラー」/二冊の現象学・解釈学書の刊行/ヴァーグナー音楽への案内書/カフカの生誕百年/「ドイツの哲学──一八三一~一
著者 矢代梓
出版元 未来社
頁数 230頁
発行日 1997
ISBN13 9784624932381
ISBN10 4624932382

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