差別と環境問題の社会学

「なんかおかしなもん、危ないもんばっかし来る」。なぜ過疎地に産業廃棄物処分場や原子力施設が集中するのか?情報公開は行われているのか?地元住民の目線で環境問題を見直すとき、そこに差別の構図が存在することは明白だ。屠場(食肉センター)・清掃業など、いわゆる「部落産業」に向けられる差別のまなざし、被差別部落を回避するマスメディアの震災報道、障害者の生命を危険にさらす都市交通、日本企業による途上国への公害移転、先住民族の土地と文化の破壊、女性の性と生殖への侵略など、事例はつきない。差別と環境問題が複合し、交錯する現場を見据え、構造の解明と解決の糸口をさぐる。
著者 好井裕明
出版元 新曜社
頁数 220頁
発行日 2003-03

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