マルクスの亡霊たち

「一つならずに亡霊化したマルクス」「マルクスに取り憑いた亡霊たち」を前にしての、マルクスの「純化」(=アルチュセール)と「脱政治化」(=単なるテクストとしてのマルクス)。これらに抗し、マルクスの「壊乱的」(ブランショ)テクストの「切迫さ」(=マルクスの厳命)を、テクストのあり方そのものにおいて相続せんとする亡霊的、怪物的著作。シェークスピアの真価(The time is out of joint(時間の蝶番がはずれてしまった))を知りながら結局は亡霊を厄祓いするマルクスの限界にまで踏み込み、「憑在-錯時性」にこそ、「遺産相続」「出来事・革命・他者の到来」「法を超えた正義」の条件を見出す、マルクス、そしてハイデガーの「存在-時間」論との全面対決。
著者 ジャック・デリダ
出版元 藤原書店
頁数 438頁
発行日 2007-09
ISBN13 9784894345898
ISBN10 4894345897

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