戦後世相の経験史

日本が戦後たどってきた社会の大きな変化を人びとの生活経験から生みだされたライフストーリーをもとに解釈し構成した本書は、制度化された支配的文化とは対立や葛藤を引き起こしている切実な問題を扱っており、とりわけ社会の周縁部で偏見や差別にさらされてきた人びとの声に注目しながら、戦後の主流をなしてきた人びとの日常意識のあり方をリフレクシィヴにとらえ返すことをめざしている。戦後60年余りの間に私たちが何を作り上げ、そのために何を犠牲にし、何を忘れてきたのか、そしていま何が問われているのかをあらためて問い直す。
著者 桜井厚
出版元 せりか書房
頁数 262頁
発行日 2006-05

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