幼年期の現象学

1949年秋、ソルボンヌ大学に着任したメルロ=ポンティは、発達心理学の知見を批判的に取り込み、子どもの現象学ともいうべき講義を開始した。ピアジェ、ワロン、リュケ、クライン、ラカンなど関連分野を広範に渉猟したその講義は、子どもという存在を哲学史上初めて主題としたきわめて貴重な試みであると同時に、人間科学をより豊かにする可能性を秘めたものであった。メルロ=ポンティの後期思想にも繋がる重要講義を仔細に読み解く。
著者 澤田哲生
出版元 人文書院
頁数 332頁
発行日 2020-08
ISBN13 9784409041123
ISBN10 4409041126

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