ルクレティウス 『事物の本性について』

無からは何も生まれず、何ものも無にはかえらない―全てのものは原子と空虚とから出来ている。ウェルギリウスやオウィディウスらローマ詩人への影響。理性による原因の解明によって驚異を解消する。ブラウン運動を「予知」?「遺伝子」の概念や進化論との類似。家族の形成が文明の起源。欲望に駆られた技術の追求は、無知、そして戦争につながる。ボイルやニュートン、そしてドルトンへ―近代原子論へのつながり...二〇〇〇年以上前に誕生しながら、近代科学を先取りするような内容を持つ長篇詩は、いかなる論理でこの世界を説明し尽くしたか。
著者 瀬口昌久
出版元 岩波書店
頁数 296頁
発行日 2020-08
ISBN13 9784000283045
ISBN10 4000283049

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