久米民十郎

本書は関東大震災に遭遇して三〇歳で亡くなった洋画家久米民十郎の最初の研究書である。第一次世界大戦中ほぼロンドンを拠点にして、詩人エズラ・パウンド、W.B.イェイツらと交流して、前衛的なヴォーティシズム(渦巻派)に接する一方で、オカルトにも関心を深めた結果、帰国後自ら「霊媒派」を名乗り、その構想を英訳した小冊子とともにニューヨークやパリで作品を披露した。一九一〇〜一九二〇年代の欧米芸術界の時代背景を克明に描きながら、日本のモダニズムの先駆者久米民十郎の全貌を明らかにした労作である。
著者 五十殿利治
出版元 Serika Shobō
頁数 331頁
発行日 2022-04-25
ISBN13 9784796703956
ISBN10 4796703950

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