自由を耐え忍ぶ
9・11事件後、アフガニスタン戦争は「不朽の自由作戦」と名づけられ発動された。アフガンで、イラクで、自由を付与するとの美名の下に、数多の民間人が殺され、傷ついた。彼ら彼女らにとっての「自由」とは頭上から降り注ぐ爆弾のように、耐え忍ぶものなのだろうか?軍産複合体が肥大化し、市場が国家と融合した。人々の生活のあらゆる局面に産業化・市場化が浸透し、自由までもが規律化された。戦争や強制収容所が民営化されていく。知的財産は企業によって囲い込まれ、平等に享受しうる情報や自由が収奪される。グローバリゼーションに関わる最新の文献を踏まえ、9・11事件後に世界各地で進行する事態をおさえながら、新たな社会運動へ向けて批判的想像力を羽ばたかせ、市場の社会的深化に抵抗するオールタナティブを探る。
著者 | テッサ・モーリス―スズキ |
出版元 | 岩波書店 |
頁数 | 219頁 |
発行日 | 2004-10 |
ISBN13 | 9784000234030 |
ISBN10 | 400023403X |