崇高の哲学
崇高なものへの感受性や、精神を揺るがす畏怖の体験を、哲学はどう探究してきたか。バークとカントの「崇高と美」概念を中心に、ハイデガー、ウィトゲンシュタインの「驚異と崇高」の考察、アドルノ、リオタール、ナンシー、スピヴァク、ラクー=ラバルト、イーグルトンらに至る崇高論の展開を検討するとともに、現代における崇高の意義・批判的機能と、その拡散・喪失およびイデオロギー化との緊張関係を考察する。驚異と崇高の概念を軸に、人間の全体的理解、「情感豊かな理性」の可能性を問う。
著者 | 牧野英二 |
出版元 | 法政大学出版局 |
頁数 | 227頁 |
発行日 | 2007-09 |
ISBN13 | 9784588100093 |
ISBN10 | 4588100092 |