埴谷雄高

 ★はにや・ゆたか=小説家・評論家。

 一九〇九(明治四二)年台湾生まれ。本名般若豊 (はんにゃゆたか)。一九三一年日本共産党に入党し、日本最初の農業綱領草案作成のメンバーになるも、翌年逮捕。転向出獄ののち、四六年に平野謙、本多秋五、荒正人、佐々木基一らと『近代文学』を創刊し、壮大な構想の観念小説「死霊」の連載を開始。

 七六年には『死霊 全五章』で日本文学大賞を受賞。九五年に九章を発表したものの同作は未完に終わる。また、七〇年には夢と妄想を宇宙に広げた短編集『闇のなかの黒い馬』を刊行し、谷崎潤一郎賞を受賞。ほかの著書に『濠渠と風車』『幻視のなかの政治』など。

 本紙には、武田泰淳『貴族の階段』、三島由紀夫『私の遍歴時代』、ノーマン・メイラー『ぼく自身のための広告』などの書評を寄稿。本紙に掲載された埴谷作品の書評として石上玄一郎氏による『虚空』、菅孝行氏による『埴谷雄高作品集・死霊』など。

著者/編者としても活躍されています

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