
中上健次
★なかがみ・けんじ=作家。
一九四六(昭和二一)年八月和歌山県生まれ。県立新宮高校を卒業後、上京して、新宿のジャズ喫茶などを拠点に映画や演劇に熱中しながら同人誌『文芸首都』に加わり、「俺、十八歳」を同誌に発表、六九年「一番はじめの出来事」で文壇にデビュー。羽田空港などで肉体労働をしながら書きつづけ、七三年「十九歳の地図」で初の芥川賞候補となる。その後は故郷熊野の風土を背景に愛憎に生きる人間を描いた「岬」で第七四回芥川賞を受賞、戦後生まれ作家初の受賞で話題を呼んだ。他の著書に『枯木灘』、『鳳仙花』、『千年の愉楽』など。
九〇年には日本文芸家協会が永山則夫死刑囚の入会を認めないことに抗議して同協会を脱会。また同年、郷里に市民講座「熊野大学」を開講。九一年には「湾岸戦争など一切の戦争への加担に反対する」声明に加わるなど、常に行動する作家だった。
本紙には柄谷行人『意味という病』の書評を寄稿。
評者としても活躍されています
- 中上健次 著者/編者