【What’s New！】週刊読書人2025年7月18日号

【特集】
ファブリス・アラーニョ インタビュー（聞き手＝久保宏樹）
＜ゴダールの〈編集台〉へと旅する＞
《感情、表徴、情念　ゴダールの『イメージの本』について》（＊東京・新宿歌舞伎町）展開催を機に

【本紙イントロより】　
　二〇二二年に亡くなった映画監督、ジャン＝リュック・ゴダールの世界を体験する展覧会《感情、表徴、情念　ゴダールの『イメージの本』について》が、七月四日より、東京・新宿歌舞伎町の「王城ビル」（新宿区歌舞伎町1-13-2）で開催されている（八月三一日まで）。本展覧会キュレーターであり、晩年のゴダールの右腕であった、スイスの映画作家ファブリス・アラーニョ氏にお話をうかがった。新宿におけるインスタレーションの設営から、新作『湖』（二〇二五年ロカルノ映画祭のコンペ選出）の関係者上映のためにパリへ直行してきたファブリス・アラーニョに付き従い、インタビューする機会を得たものである。この対話は、パリでの上映後ローザンヌへと向かう帰路の最中に自然と始まり、大部分はリヨン駅のレストラン「ル・トラン・ブルー」で繰り広げられた。（翻訳・インタビュー構成＝久保宏樹）（編集部）

【編集室から】

　写真は、ゴダールの家〈最後の一日〉に撮影された写真で、右がアラーニョさんである。撮影は、本展覧会のアシスタント＆コキュレーターの槻舘南菜子さん。アラーニョさんには、「ゴダールとの最後の日々」についても、語っていただいた。大変貴重な記録になっている。そちらはWEBの完全版で是非お読みいただきたい。（Ａ）

【今週の読物】

▽鎌田哲哉氏長篇書評への反論（大杉重男）（８）
▽著者インタビュー＝藍原寛子『フクシマ、能登、そしてこれから』（６）
◇連載＝「アルモドバルとスペイン映画」（ジャン・ドゥーシェ氏に聞く）399（聞き手＝久保宏樹）（５）
◇連載＝日常の向こう側　ぼくの内側（横尾忠則）699（７）
◇連載＝百人一瞬　Crossover Moments　In　mylife 71 ジャック・デリダ（小林康夫）（７）
◇連載＝「読書人を全部読む！」2（山本貴光）（８）

【今週の書評】

　〈３面〉
▽ニコル・ブルネーズ著『ジャン＝リュック・ゴダール』（伊藤洋司）
▽クレア・ホワイト著『宗教認知科学入門』（井上順孝）
▽シュテファン・キュール著『普通の組織』（小野寺拓也）
　〈４面〉
▽土屋和代著『福祉権運動のアメリカ』（前嶋和弘）
▽外山文子・小山田英治・岩坂将充編著『猛威を振るうストロングマン』（兼原信克）
▽石川知仁著『誰も知らないロシア』（河村　彩）
　〈５面〉
▽フィリップ・スーポー著『パリの最後の夜』（野村喜和夫）
▽塩田武士著『踊りつかれて』（八木寧子）
▽藤原新也著『メメント・ヴィータ』（タカザワケンジ）
　〈６面〉
▽ヴィンセント・Ｍ・フィゲレド著『心臓とこころ』（大隅典子）
▽小林聡幸編『シネパトグラフィー』（伊集院敬行）
▽倉本知明著『フォルモサ南方奇譚』（山田明広）