お知らせ
【What’s New!】週刊読書人2025年8月22日号


【特集】
対談=塩川伸明・渋谷謙次郎
<東西冷戦時代の終焉が意味するもの>
『現代史の起点 ソ連終焉への道』(岩波書店)刊行を機に
【本紙イントロより】
東京大学名誉教授・塩川伸明氏の新刊『現代史の起点 ソ連終焉への道』(岩波書店)が刊行された。ソ連解体という時代を画する大変動のプロセスを多面的、包括的に描いた一冊である。
本書刊行を機に、塩川氏と早稲田大学教授の渋谷謙次郎氏に対談をお願いした。
なお、お二方には2014年6月6日号で、「ウクライナ問題、ここを理解しないと絶対に見えてこないこと」の題でも対談いただいているので、今号との併読をおすすめしたい。(編集部)
※本文中の地名表記は本書記載に準拠した。
【編集室から】
奇しくも、昨年の8月23日号で「冷戦後、NATOが辿った模索の旅路」(対談=鶴岡路人・岩間陽子)特集を組み、西側と東側の両面から冷戦終結前後の振り返りをすることができました。そしてどちらにも言えることは、決して一枚岩の体制ではなく、80年代後半から90年代初頭にかけて、各国の思惑が複雑に交錯し、ソ連の崩壊と冷戦の終結に至ったということです。
本書、あるいは今回の塩川さんのお話しから、ソ連側だけでも様々な要素が88年から91年末にかけてあったことがわかりますし、88年以前にも多様な政治の動きがあった。国際政治の醍醐味を堪能できました。(M)
★紙面で紹介した塩川伸明さんの論考「ウクライナ戦争の序幕――2014 年前後/2010 年代後半/2020-21 年」はこちらから閲覧いただけます。
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【今週の読物】
▽周司あきらインタビュー 『ラディカル・マスキュリズム』(大月書店)刊行を機に(8)
▽著者インタビュー=朝宮運河『現代ホラー小説を知るための100冊』(6)
▽映画時評・8月(伊藤洋司)(7)
◇連載=「重要なのは映画の細部を感じ取ること」(ジャン・ドゥーシェ氏に聞く)402(聞き手=久保宏樹)(5)
◇連載=〈書評キャンパス〉森鷗外『渋江抽斎』(山形悠)(5)
◇連載=「読書人を全部読む!」4(山本貴光)(6)
◇連載=日常の向こう側 ぼくの内側 703(横尾忠則)(7)
◇連載=百人一瞬 Crossover Moments In mylife 75・内藤廣(小林康夫)(7)
【今週の書評】
〈3面〉
▽富樫貞夫著『核心・〈水俣病〉事件史』(米本浩二)
▽ジークムント・フロイト著『性理論のための三論文(一九〇五年版)』(原 和之)
▽安藤礼二著『空海』(橋爪大三郎)
〈4面〉
▽鈴木忠志著『初心生涯』(成田龍一)
▽菅孝行著『浅利慶太』(武田寿恵)
▽中村達著『君たちの記念碑はどこにある?』(福島 亮)
〈5面〉
▽與那覇潤著『江藤淳と加藤典洋』(松田 樹)
▽栗原悠著『島崎藤村と創作の論理』(林 正子)
〈6面〉
▽筧智子著『身近な人を自死で失うということ』(小西真理子)
▽夏申著『わたしの上海游記』(濱田麻矢)