お知らせ
【What’s New!】週刊読書人2025年10月10日号


【特集】
対談=沼野充義・池田嘉郎
<あり得たロシア革命のもうひとつの歴史>
Ⅴ・アレクサンドロフ著『ロシアの鎖を断ち切るために』(作品社)刊行を機に
【本紙イントロより】
ウラジーミル・アレクサンドロフ著、竹田円訳『ロシアの鎖を断ち切るために 皇帝とボリシェヴィキを相手に闘ったボリス・サヴィンコフ』が作品社より刊行された。日本では『蒼ざめた馬』の著者として知られるロープシン=ボリス・サヴィンコフを主人公にした伝記小説で、二〇世紀ロシアで皇帝、ボリシェヴィキ体制と戦った革命家の生涯を克明に描いた一冊である。
このたび、本書の解説を務めた東京大学名誉教授の沼野充義氏と同教授の池田嘉郎氏による対談を実施。文学研究者と歴史学者、双方の視点から本書の魅力を語ってもらった。(編集部)
【編集室から】
本書の重厚長大なサヴィンコフの物語もさることながら、沼野さんによる解説も必読です。本編でも触れられた、日本におけるサヴィンコフ受容の話を詳述されていますが、特に60、70年代においては、当時の読書人の思想そのものだといえます。平野謙、埴谷雄高、読者人写真館で紹介した本多秋五……。現在読書人WEBの有料版で過去のバックナンバーが全て閲覧できますので、ぜひ本号や沼野さんの解説とあわせて、60、70年代の読書人の空気感を味わってみてください。(M)
【今週の読物】
▽論潮・10月(高木駿)(3)
▽文芸・10月(山田昭子)(5)
▽映画時評・10月(伊藤洋司)(8)
◇連載=「「作家主義」の出発点にあるもの」(ジャン・ドゥーシェ氏に聞く)409(聞き手=久保宏樹)(5)
◇連載=〈書評キャンパス〉小川糸『ライオンのおやつ』(見藤実紅)(5)
◇連載=「読書人を全部読む!」9(山本貴光)(6)
◇連載=日常の向こう側 ぼくの内側 710(横尾忠則)(8)
◇連載=百人一瞬 Crossover Moments In mylife 82・齊藤颯人(小林康夫)(8)
【今週の書評】
〈3面〉
▽近藤好和著『装束と武具の有職故実』(谷口雄太)
▽コク・フォン・シュトゥックラート著『魂の文化史』(加藤喜之)
〈4面〉
▽溝渕正季著『アメリカの中東戦略とはなにか』(志田淳二郎)
▽山際康之著『戦争に抵抗した野球ファン』(鈴村裕輔)
▽蓑﨑昭子著『写真師 島隆』(飯沢耕太郎)
〈5面〉
▽小池昌代著『Cloud on the 空き家』(樋口良澄)
▽綿矢りさ著『激しく煌めく短い命』(土佐有明)
〈6面〉
▽マイケル・スコット著『考古学の大発見をめぐる八つの冒険』(湯山光俊)
▽重田園江著『シン・アナキズム』(松尾隆佑)
▽宇野常寛著『ラーメンと瞑想』(渡邉裕之)
〈7面〉
▽細川亮一著『ハイデガーとナチズム』(轟 孝夫)