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【What’s New!】週刊読書人2024年3月29日号

【What’s New!】週刊読書人2024年3月29日号

【特集】
鼎談=神長恒一×鵜飼 哲×花咲政之輔
ペペがいた、だめ連の三〇年。
『だめ連の資本主義よりたのしく生きる』(現代書館)をめぐって

【本紙イントロより】
資本主義に対するオルタナティブな生き方を貫いてきた「だめ連」の二四年ぶりの新刊、神長恒一+ぺぺ長谷川著『だめ連の資本主義よりたのしく生きる』(現代書館)が一月に刊行された。本書をめぐって、著者でだめ連の神長恒一氏と、哲学者の鵜飼哲氏、芸術活動家の花咲政之輔氏に、それぞれの立場から見てきただめ連の三〇年と、昨年二月に亡くなったペペ長谷川さんへの思いを語っていただいた。(編集部)


世代も住んでいた地域も異なる筆者は、だめ連の最盛期の活動は存じ上げませんでした。今回鼎談の編集担当を務め、だめ連とは何だったのか、お三方のお話しを伺い、その活動の意義、今への影響などを、フラットにわかりやすくまとめましたので、ぜひだめ連のことを知らない読者の人にオススメしたい特集です。

 もちろん、これまでだめ連と寄り添ってきた方たちも本紙の読者には多いでしょうから、たとえば鵜飼さんのような上の世代の方がどのようにだめ連のことを見てきたか、あるいは花咲さんみたいな、だめ連生成期をつぶさに見てきて、神長さん・ぺぺさんときわめて近い位置にいながら、その後の活動には距離をおいていた花咲さんが、だめ連のどこを問題視していたか、その批判に神長さんがどう応答するか。そのあたりに注目してもらうとより楽しめると思います。

 冒頭パートでは、お三方がぺぺさんに会った最後の日のことを振り返っています。鵜飼さんと花咲さんは、花咲さんのライブにて、神長さんはぺぺさんが亡くなったあとに家の片付けをしたこと語ります。上述したように、鼎談の中盤以降は言葉の応酬がありますが、一貫して言えるのは、お三方にとってのぺぺさんという存在、その思いの強さです。

 なお、本編では次のような小見出しを立てました。

<ペペと最後に会ったときのこと/資本主義と対峙する/ネオリベの補完物?/共同性を意識した出会いの場/集住運動の在り方/自分の境界を意識した交流/機能する人格>

だめ連論として、あるいはぺぺ長谷川論として、ぜひお楽しみください!(編集部峰岸)


【今週の読物】

▽岩井「経済学の宇宙」に惹かれて(塚本恭章)(8)
◇連載=〈書評キャンパス〉田辺聖子著『ジョゼと虎と魚たち』(植野早織)(7)
◇連載=日常の向こう側 ぼくの内側(横尾忠則)(7)
◇連載=百人一瞬 Crossover Moments In mylife⑨太田省吾(小林康夫)(7)

【今週の書評】

〈3面〉
▽相田洋著『中国生活図譜』(内藤陽介)
▽柳本尚規著『プロヴォーク』(倉石信乃)
〈4面〉
▽上村忠男著『歴史をどう書くか』(竹下和亮)
▽田中ひかる編『国境を越える日本アナーキズム』(丸川哲史)
▽マイク・ロスチャイルド著『陰謀論はなぜ生まれるのか』(前嶋和弘)
〈5面〉
▽林浩平著『全身詩人 吉増剛造』(堀江敏幸)
▽ジョン・バカン著『三十九階段』(太田靖久)
▽下野孝文著『遠藤周作とキリシタン』(郭 南燕)
〈6面〉
▽北村匡平・児玉美月著『彼女たちのまなざし』(伊藤弘了)
▽沼野雄司著『トーキョー・シンコペーション』(土佐有明)
▽傅益瑶著『水墨の詩』(鄭 子路)

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