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【What’s New!】週刊読書人2025年1月10日号

【What’s New!】週刊読書人2025年1月10日号

【特集】
追悼・谷川俊太郎、白石かずこ、新川和江
<「無私」の詩人たちが遺した光、足音、影>
鼎談=吉増剛造×小池昌代×林浩平

【本紙イントロより】 
 二〇二四年、谷川俊太郎、白石かずこ、新川和江という日本を代表する詩人が相次いで亡くなった。改めて三人の詩について、詩人の吉増剛造、小池昌代、林浩平の三氏に、たっぷりお話しいただいた。(編集部)


 2025年1月10日号、新春1号1・2面の特集は昨年亡くなった、谷川俊太郎さん(2024年11月13日)、白石かずこさん(2024年6月13日)、新川和江さん(2024年8月10日)という、大詩人たちの追悼特集です。詩人の吉増剛造さん、小池昌代さん、林浩平さんにお集まりいただき、三人について語っていただきました。
 谷川さん、白石さん、新川さんの、どの詩を思い浮かべるでしょうか? 鼎談でもそれぞれに印象深い詩のいくつかをご紹介いただいています。教科書でも多くの人にとってなじみのある詩人たちですが、鼎談によって意外な姿も見えてきました。

 「死」というものはものすごいパワーを持つものだから、その場に立ってみないとわからないことがある。谷川さんのことも、白石さんのことも直接知っておられた吉増さんが、「改めて谷川さんの詩を精読して、ちょっと人生が変わってしまうぐらいの衝撃を受けました」、「白石かずこの近くに居過ぎたために、その巨人像が見えなくなっちゃった」と語られたのは、非常に印象深かったです。
 タイプの違う三人の詩人に思えますが、それぞれに「空っぽ性」「無私」の姿勢を見出したのは小池さん。林さんは、新川さんの詩を読み返し『土へのオード』という傑作を再発見したことをよろこばれていました。

 戦後の詩の世界を牽引した三人が、同時期に亡くなられたことに意味を見出す必要はないのかもしれません。ただフェイクニュースが蔓延する世界の中で、信頼に足る言葉、時を超え存在し続ける言葉と、いま向き合う機会を得たことを、大切にしたいと思います。まずはそのきっかけに、すぐに詩集をひもときたくなる、追悼鼎談をお楽しみいただければと思います。


【今週の読物】

▽溝川徳二インタビュー/本間日臣『若い医学徒への伝言――道標』(CIMネット)(8)
▽論潮・1月(高木駿)(3)
▽文芸・1月(山田昭子)(5)
▽映画時評・1月(伊藤洋司)(7)
▽著者から読者へ=『感じるココロの不思議』(串崎真志)(7)
◇連載=「『カイエ』創刊の頃」(ジャン・ドゥーシェ氏に聞く)374(聞き手=久保宏樹)(5)
◇連載=〈書評キャンパス〉飯塚健脚本『宇宙人のあいつ』(武田悠馬)(5)
◇連載=日常の向こう側 ぼくの内側 673(横尾忠則)(7)
◇連載=百人一瞬 Crossover Moments In mylife 45・山口小夜子(小林康夫)(7)

【今週の書評】

 〈3面〉
▽ヤン=ヴェルナー・ミュラー著『恐怖と自由』(川上洋平)
▽人工知能学会監修/三宅陽一郎・清田陽司・大内孝子編『人工知能と哲学と四つの問い』(高橋一友)
 〈4面〉
▽長野浩典著『明治の大獄』(奈良勝司)
▽ヘレン・チェルスキー著『ブルー・マシン』(保坂直紀)
▽サミュエル・フランクリン著『クリエイティブという神話』(斎藤哲也)
 〈5面〉
▽クロード・ルブラン著『山田洋次が見てきた日本』(小沼純一)
▽平野啓一郎著『富士山』(かげはら史帆)
 〈6面〉
▽スラヴェンカ・ドラクリッチ著『戦争はいつでも同じ』(細川瑠璃)
▽アンドレイ・クルコフ著『灰色のミツバチ』(大森雅子)
▽古田徹也著『言葉なんていらない?』(今井亮一)

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