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【What’s New!】週刊読書人2025年3月28日号

【What’s New!】週刊読書人2025年3月28日号

【特集】
飯間浩明インタビュー
<日本語、ことばを面白がる>
『日本語どんぶらこ ことばは変わるよどこまでも』(毎日新聞出版)刊行を機に

【本紙イントロより】 

今年も新年度、新入学の時期恒例の「優良辞典・事典あんない」をお届けします。
 3月初旬に新刊『日本語どんぶらこ ことばは変わるよどこまでも』(毎日新聞出版)を刊行したばかりの国語辞典編纂者・飯間浩明さんに、本書にちなんだ日本語、ことばの面白さや、国語辞典にまつわるお話をうかがいました。(編集部)


ことばハンター飯間浩明さんによる本シリーズは、小学生向けと侮ってはいけません。平易な文章、やさしいことばづかい、読みやすい構成。とても丁寧な組版で作られているので、本をつくる上でも、とても参考になります。
何より飯間さんがハンティングしてきたことばに関する記述には気づかされることが多くあります。本編でも触れた楽しさを表すことばは、「楽しい」くらいしかない。言われてみればたしかにそうです。ポジティブな気持ちを表すことばは少なく、逆にネガティブなことば、「こわい」「寒い」「痛い」といくらでもある。普段、何気なく使っていることばひとつとっても掘り下げれば掘り下げるほど、面白さが湧きあがってきます。
インタビューの中で新語、若い人が使うことばについて話題が及びましたが、飯間さんは次のようにおっしゃいました。
「最近若い人が使っている「それな」という相づちがあります。(中略)なかなか的確な使い方ができなくて、若い人には批判されました。でも、こうしたことばの変化を面白がって観察しています」。こうした新語は必要とされて生まれてくるのだそうです。耳馴染みがないからといって顔をしかめるだけでなく、面白がって聞き耳を立ててみると、また違った感想になるかもしれません🥺。
今号は毎年新年度、新入学の時期恒例の「優良辞典・事典あんない」特集号でもあります。国語辞典といえば飯間さんです。『日本語どんぶらこ』の話題に絡めつつ、昨今の辞典事情もうかがいました。「キーウ」が見出しにない現在の国語辞典について、AIと辞典の関係など。今回のインタビューを通して、日本語、ことばの面白さを再発見してみてください。


【今週の読物】

▽優良辞典・事典あんない(2~8)
▽鈴木結生インタビュー『ゲーテはすべてを言った』第一七二回芥川龍之介賞受賞記念(8)
◇連載=〈書評キャンパス〉原田マハ『暗幕のゲルニカ』(河村剛人)(7)
◇連載=日常の向こう側 ぼくの内側 684(横尾忠則)(7)
◇連載=百人一瞬 Crossover Moments In mylife 56・吉本隆明(小林康夫)(7)

【今週の書評】

 〈3面〉
▽鶴見太郎著『ユダヤ人の歴史』(黒川知文)
▽神辺靖光・長本裕子著『百花繚乱 日本の女学校』(佐藤 環)
▽谷徹也著『豊臣政権の統治構造』(河内将芳)
 〈4面〉
▽キャーティプ・チェレビー著『真理の天秤』(小笠原弘幸)
▽福永玄弥著『性/生をめぐる闘争』(倉橋耕平)
▽松井暁著『社会民主主義と社会主義』(瀬戸 宏)
 〈5面〉
▽マックス・ブロート著『ユダヤ人の女たち』(川島 隆)
▽スーネ・デ・スーザ・シュミット=マスン著『ブリクセン/ディネセンについての小さな本』(山田 文)
▽エリック・カール画/ペンギン・ランダムハウス編『色彩の魔術師 エリック・カールの絵本とアート』(野上 暁)
 〈6面〉
▽堂本かおる著『絵本戦争』(矢倉喬士)
▽大豆生田啓友著/木村明子=聞き手『保育から世界が変わる』(安部芳絵)
▽黒田涼著『大軍都東京』(井上理津子)

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