2026/09/11号 6面

「読書人を全部読む!」45(山本貴光)

読書人を全部読む! 山本貴光 第45回 切り抜き機能を使いこなす  この連載を書くにあたって「読書人WEB」でバックナンバーを閲覧している。ひょっとしたら編集部や開発者は別として、読者としてはかなり使い込んでいるほうかもしれない。ゲーム開発に従事していたこともあり、インターフェイスや使用体験の設計に興味があるものだから、「読書人WEB」を使いながら気がついたことなどをメモしたりしている。そんなわけで、ときどき、そうしたユーザーの視点から、サイトの使い心地についてコメントしてみたい。  今回は「切り抜き」機能をご紹介がてら眺めてみよう。「読書人WEB」では、画面に表示した紙面から一部を切り抜いて保存することができる。新聞や雑誌から気になる箇所を切り抜いてスクラップした経験がある人はそれを思い出すとよい。  では、切り抜き操作の流れを確認しよう。まず、トップページその他から読みたい号を選ぶ。すると「読書人 2026―08―28号(通巻3651号)」という見出しの下、向かって左に紙面第1面の縮小画像が、その右に「主要記事」の一覧が表示される。また、その下には「記事一覧へ」「紙面ビューアーで開く」というメニューも置かれている。ちなみに私が最もよく閲覧するのは「紙面ビューアー」の画面。  それはさておき、切り抜きたい場合、いま述べた紙面の縮小画像を選ぶ。すると、紙面そのままの画像が画面いっぱいに表示される。その画面左上に「切り抜く」「ダウンロード」「印刷」というメニューが表示されるので、ここが切り抜き用の画面であると分かる。以下ではWindowsでマウスを操作する場合を例に述べよう。  画面(紙面)の好きな場所でマウスの左ボタンをクリックすると一見なんの変化もないように見えるが、切り抜き箇所を指定する操作が始まっている。その状態でマウスカーソルを動かすと、いまクリックした位置(点1としよう)からマウスカーソルまで線が引かれる。適当な場所(点2)でさらに左クリックをすると、点1と点2のあいだに線が引かれ、今度は点2とマウスカーソルのあいだに新たな線が引かれる。  などと言葉で記すとかえってややこしいが、つまりは点を順番に指定すると、それらの点で結ばれた線で囲んだ部分を切り抜けるという仕組みなのだ。自分で複数の点を指定してもよいし、2つ以上点を打ったあとなら右クリックで、それらの点とマウスカーソル位置を囲む三角形部分を切り抜き箇所に指定できたりもする。試しに256個以上の点を打ってみたがちゃんと対応していた。  切り抜き箇所を指定すると、選ばれなかった残りの部分が暗くなり、切り抜かれる予定の箇所が浮かび上がるのは分かりやすい。次に、画面右上の「切り抜く」ボタンを押すか、Ctrl+Xを入力すれば、画面に切り抜かれた部分だけが表示される。あとは「ダウンロード」や「印刷」のボタンを押せば、画像ファイルとして保存したりプリントアウトしたりできるという寸法である。  この操作は慣れると手軽に切り抜けるようになる。言い方を変えると、必ずしも画面に明示されていない点の指定の仕方などの仕組みを理解していないと混乱するかもしれない。もしこの操作を改善するとしたら、どうするとよさそうか。案を書いてみようというところで紙幅が尽きてしまったのでまたいつか。(やまもと・たかみつ=文筆家・ゲーム作家・東京科学大学教授)