体は全部知っている
「アロエが、切らないで、って言ってるの。」 ひとり暮らしだった祖母は死の直前、そう言った。植物の生命と交感しあう優しさの持ち主だった祖母から「私」が受け継いだ力を描く「みどりのゆび」など。日常に慣れることで忘れていた、ささやかだけれど、とても大切な感情——。心と体、風景までもがひとつになって癒される13篇を収録。
著者 | 吉本ばなな |
出版元 | 文藝春秋 |
頁数 | 224頁 |
発行日 | 2002-12-10 |