ウェーバーとワイマール
本書は、マックス・ウェーバーの政治思想を、その基本的特徴、かれのドイツの政治とくに内政改革問題とのかかわり、ワイマール共和国の破局から顧みたその意義の再吟味、という形で全体として検討し、その今日的意味を明らかにする。なかでも、ワイマール共和国崩壊の政治史的、憲政史的過程にたいする著者独自の見解を積極的に提示することによって、W・J・モムゼンのネガティヴなウェーバー像を批判し、ウェーバーの政治思想がヒトラー的な全体主義的=主権的独裁の危機が迫ったときには、それを阻止する手だてを内に含むものであったことを明らかにする。巻末に、現代の精神史的状況にたいするウェーバーの診断を簡潔に要約した付論を付す。
著者 | 雀部幸隆 |
出版元 | ミネルヴァ書房 |
頁数 | 300頁 |
発行日 | 2001-05 |
ISBN13 | 9784623033874 |
ISBN10 | 4623033872 |