越境するクレオール

フレンチ・クレオールの文学は、これまでマルティニックの男性作家中心に紹介されてきたが、マリーズ・コンデは、グァドループ出身の、黒人女性であり、フランス語の枠を越えた、カリビアン・ディアスポラ文学を代表する作家である。彼女は、私探しの果てしない旅を通して、カリブ海とフランス、アフリカとアメリカをつなぐ存在であり、小説家、劇作家としてだけでなく、文学理論家、黒人解放運動の歴史家としても精力的に活動している。本書はカリブ海文学への格好の手引きであり、同時に「クレオール」の可能性を大きく広げるコンデの回顧と展望の書である。
著者 マリーズ・コンデ
出版元 岩波書店
頁数 262頁
発行日 2001-09
ISBN13 9784000222600
ISBN10 4000222600

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