城山三郎の遺志
作家・城山三郎は二〇〇七年三月に亡くなった。その著作は多数にのぼるが、一貫して流れているテーマは「組織と人間」の関わりの追求―組織の中で個人がどんな志を抱き、悩み、何を貫き通そうとしたかであった。十七歳で志願した海軍での理不尽な体験を原点とし、組織にがんじがらめにされない「言論の自由」にこだわり続けて決してぶれる事のなかった城山文学の志が、初期エッセイ、対談、親しい人々の描く城山像などから浮かび上がる。
著者 | 佐高信 |
出版元 | 岩波書店 |
頁数 | 230頁 |
発行日 | 2007-08-08 |