美酒と革嚢

震災後の出版界に美と豪奢の時を築き、刊行書目をもって自叙伝を書くという高邁な精神を貫いた男がいた。堀口大學、萩原朔太郎らの絢爛たる造本の豪華本を刊行し、徹底した在野精神、反アカデミズムで「第一書房文化」と讃えられて大正・昭和の出版・文学界をリードしながら、最盛期の昭和十九年に自ら書肆を閉じた伝説の出版人の航跡と謎を追う、渾身の評伝。伝説の出版人の二十年の航跡を追い昭和文化の全体像を鮮やかに再現した。
著者 長谷川邦夫
出版元 河出書房新社
頁数 441頁
発行日 2006-08

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