故事成語の誕生と変容
日本で現在流布している「故事成語」は、中国の原典にはない文字が入っていたり、意味が反転しているものがある。なぜこのようなことが起きたのだろうか。本書では、「杞憂」「出藍の誉れ」「塞翁が馬」などの具体的な熟語を手がかりとして、中国の百科全書といわれる「類書」(『芸文類聚』『太平御覧』など)に、これらがどのように記載されているかやその変遷を追うことで、故事成語の誕生を明らかにする。古典の中に記された故事が「類書」に採録され、テキストが変容することによって、もとの意味とは分離された成語が誕生する過程を追った画期的な論考。
著者 | 湯浅邦弘 |
出版元 | 角川学芸出版 |
頁数 | 203頁 |
発行日 | 2010-09-25 |
ISBN13 | 9784047021488 |
ISBN10 | 4047021482 |