隔離の文学 ハンセン病療養所の自己表現史
ハンセン病者への隔離政策が確立する一九三〇年代から、軍靴の音響くアジア・太平洋戦争期を経て、民主主義を謳歌する一九五〇年代まで―この激動の時代に、病者自身が描いた文学作品を研究・考察した十章から成る。ハンセン病者たちは、自分たちを抑圧し、抹消しようとする社会風潮や国家権力と、いかに向き合ってきたのか。また逆に、どのような言葉を駆使して抗してきたのか。終生隔離という極限状況に置かれた者が、いかにして「抑圧された生命を生きる意味」を紡ぎだすのかという普遍的な問題に挑む。
著者 | 荒井裕樹 |
出版元 | 書肆アルス |
頁数 | 341頁 |
発行日 | 2011-11 |
ISBN13 | 9784990559540 |
ISBN10 | 4990559541 |