慈悲のポリティクス
仇敵の息子を一方的に赦し解放する太守セリム(『後宮からの逃走』)、自分を裏切った夫に慈悲を与える伯爵夫人ロジーナ(『フィガロの結婚』)、愛と赦しを説くザラストロ(『魔笛』)...モーツァルトのオペラに表現された「慈悲」や「赦し」を精緻に解釈することで、そこに内在する無差別な愛や慈悲の不可能性やジレンマ、そしてそれを乗り越える世界のありようを導き出す。社会学者によるモーツァルト読解を通じた、愛と慈悲をめぐる画期的な共同体論。
著者 | 奥村隆 |
出版元 | 岩波書店 |
頁数 | 203頁 |
発行日 | 2022 |
ISBN13 | 9784000271783 |
ISBN10 | 4000271784 |