死者は生者のなかに

「私がトレブリンカにおいてはじめて耳に聞こえてきた詩のいくつかは私がなんのために詩を書くのかという問いに対するもっとも明快なメッセージだった。アウシュヴィッツ後に詩を書くことが可能か可能でないか、そうするべきかべきでないかというアドルノたちの問いに対しての答えがここにある。私たちの探究はそのときから始まったのだ」(J・ロゼンバーグ)
「自身が〈ホロコースト経験者〉であろうとあるまいと、その時代を生きのびた〈サバイバー〉たちが〈生者〉の〈特権〉でもあり〈責務〉でもある〈考古学者〉として務めを果たそうとした痕跡」を追いかける試み。ウィリアム・スタイロン、I・B・シンガー、エリ・ヴィーゼル、プリモ・レーヴィ、アンナ・ラングフュス、イェジー・アンジェイェフスキ、イェジー・コシンスキ、サミュエル・ベケット...。ポーランド文学・イディッシュ文学のスペシャリストが満を持してとりくんだ待望のホロコースト文学論。
著者 西成彦
出版元 みすず書房
頁数 248頁
発行日 2022-12
ISBN13 9784622095460
ISBN10 4622095467

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