長きこの夜

明かしかねけり、長きこの夜を...。壮絶な介護の果て、九十歳を超えた父を看取った息子。いま、古稀を過ぎた彼自身にも人生の秋がめぐる。面変わりした親友の死顔、老いの身を不意にくすぐる性の華やぎ―。夜半のきれぎれの想念を訪う死者と生者を点描した表題作。浮世絵師を夢見た幼年期の亡父に、自らの来し方を重ねた「橋の声」ほか、黄昏る日々の豊かさを描く円熟の短編集。
著者 佐江衆一
出版元 新潮社
頁数 249頁
発行日 2010-05-01
ISBN13 9784101466118
ISBN10 4101466114

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