「第三帝国」以前の「第三の国」

12世紀イタリア、フィオーレのヨアキムの歴史思想に由来する理念「第三の国」が、もともとナチスの「第三帝国」とは異なる意味で用いられ、19世紀後半から第一次世界大戦期までのヨーロッパやロシア、日本に多大な影響を与えたことは、いまだ学術的に究明されていない。本書では、イプセンやメレシコフスキー、カンディンスキー、トーマス・マンから日本の雑誌『第三帝国』にいたるまで、「第三帝国」das Dritte Reich以前の「第三の国」das dritte Reichをめぐる東西の言説を初めて本格的に検討し、未開拓領域の全容を明らかにする。
著者 小黒康正
出版元 九州大学出版会
頁数 290頁
発行日 2025-04
ISBN13 9784798503851
ISBN10 4798503851

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