公共内芸術

国家は芸術に対しなぜお金を出すべきなのか、

そして、芸術は民主主義にどのように貢献するのか

批判理論を軸に哲学、政治学、経済学などを横断し、国家による芸術への助成について理論的な正当化を試みるとともに、芸術が民主主義と市民社会に対して果たす重要な貢献を丹念に論じる。哲学者でありつつ、アートの現場にも関わってきた著者による、壮大で精密な考察に基づく力強い提起の書。

「本書は、現代の芸術をめぐるいわゆる文化戦争を背景に、なぜ国家は芸術を助成すべきなのか、特に直接助成を行うべきなのかの論証を大枠として、芸術と文化についての理論化と現代社会についての理論化の両方を行なう哲学書だ。本書は、「哲学と人文学の論点だけではなく社会理論と文化政策の問いにも取り組む領域横断的な芸術哲学」を目指している。」(訳者あとがきより)

◎目次

第一部二重の不足

第一章文化戦争
第二章芸術はいかなる財か?
第三章芸術だけなのか?

第二部市民社会

第四章公共圏
第五章公民セクター
第六章拮抗し合う諸力

第三部リミックスされたモダニズム

第七章関係的自律
第八章本来性と責任
第九章民主的文化
第一〇章文化政策を転換させること
著者 ランバート・ザイダーヴァート
出版元 人文書院
頁数 476頁
発行日 2025-04
ISBN13 9784409100462
ISBN10 4409100467

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