お知らせ
【What’s New!】週刊読書人2024年8月2日号
【特集】
2024年 夏の文庫特集号
本の“お祭り”を楽しむ!
今村翔吾さんが文庫を買う!
【本紙イントロより】
毎年恒例、年に一度の「文庫特集号」をお届けします。出版社のご協力のもと、2面から6面まで、「読者へのメッセージ/文庫読みどころ紹介」「新刊・近刊ピックアップ」「売れ行き好調の10点リスト」で、今夏注目の各社の文庫本をご紹介。7面では「文庫本アンケート」として、八名の方に〈思い入れのある文庫〉についてご執筆いただきました。また9・10面では、「大学生3人が文庫を買う!」企画を掲載。
今年の1・6面の「文庫を買う」には、作家の今村翔吾さんにご登場いただきました。暑い夏のおともになるような文庫本と、本号で出会っていただければと思います。(編集部)
読書人の夏といえば、上半期アンケート特集とこの文庫特集号です。今年も旬の文庫から名作まで幅広く揃いました。
文庫特集号おなじみの巻頭特集「文庫を買う」コーナーに、今年は直木賞作家の今村翔吾さんが登場。去年の高山羽根子さん、一昨年の真藤順丈さんと、ここ数年は直木賞、芥川賞作家と交互に非常に話題性の高い作家さんに登場いただいてもらっています。毎回、作家の方に実際に書店――今回は三省堂書店神保町本店(小川町仮店舗)――に足を運んでもらい、文庫棚を見て、今欲しい一冊を10冊前後選書してもらう。今回、今村さんは12冊選んでくれました。
作家の方が選ぶ文庫は毎回、バリエーションに富んでいます。今、どんな本を読みたいのか、あるいは読んだことはあるけれども、今手元にないもの(案外このパターンは多いです)など。今村さんは「歴史小説、時代小説ばっかり読んできたので、一般小説や現代小説、海外作品にほとんど馴染みがないんよね」と言います。そんな今村さんが今回選んだ歴史小説、時代小説以外の文庫とは何か。ここも今回の読みどころのひとつです。
また、今村さんは選書のポイントとして次のようなことも語ります。
「小説全般にいえることですが、本には合う/合わないが絶対にあります。作品が上手い、下手以上に、文体やリズム、表現が自分に合うかどうか。読書において、非常に重要な感覚です」
「『合わへん』と思ったらいったん置く。そして、読めるタイミングが来たら読む」。ビブリオバトルの委員など、読書推進に力を入れている今村さんの言葉は、特に読書に悩む若い世代へ力強いアドバイスになると思います。
また、巻末には「書評キャンパス」執筆者の現役大学生3人にも実際に書店で文庫を選書してもらっています。読書好きの大学生はどんな本を、どのように選ぶのか。書店員や図書館司書の方など、本を提供する側の人たちにも参考になると思います。今年もぜひ、本のお祭りを楽しんでください。
【文庫特集関連記事】
〈2~6面〉
《読者へのメッセージ/文庫読みどころ紹介》
荒岸来穂・頭木弘樹・高橋由太・永井みみ・長瀬海・藤崎翔・藤沢周・弥生小夜子・和合亮一
《新刊・近刊ピックアップ》
《売れ行き好調の10点リスト》
〈7面〉
《文庫本アンケート》
安藤さやか・歌代幸子・大塚真祐子・左岸洋子・佐藤飛美・野中モモ・橋本輝幸・真木由紹
〈9~10面〉
《大学生3人が文庫を買う!》
河辺宏太・下澤小春・円谷純子
【今週の読物】
◇連載=「「迷子の映画」を撮ったアントニオーニ」(ジャン・ドゥーシェ氏に聞く)(聞き手=久保宏樹)(8)
◇連載=日常の向こう側 ぼくの内側(横尾忠則)(8)
◇連載=百人一瞬 Crossover Moments In mylife㉕・ルイス・ブニュエル(小林康夫)(8)
◇連載=〈書評キャンパス〉ダグラス・アダムス『銀河ヒッチハイク・ガイド』(村山竣哉)(8)