哲学・思想・宗教の記事
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- [週刊読書人]2023/09/29号
- 著者/編者: ウェンディ・マツムラ
- 評者: 崎濱紗奈
本書は、小農や職工といった近代沖縄を生きた小規模生産者たちが、自らの生の在り方を自らで決定するための方法を手放さないための多種多様な闘争から、沖縄近代史を織り直す斬新な試みである。その試みは鮮烈かつ...
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戸井田道三に関する本の書評を書いてくださいと依頼されたとき、象徴天皇制研究者である私が書評をするならば、正直、天皇制のことについて書けばよいのかなと考えた。それは、戸井田の初めての著書である『能芸論...
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- [週刊読書人]2023/09/01号
- 著者/編者: ジュディス・シュクラー
- 評者: 福間聡
本書『不正義とは何か』はジュディス・シュクラーの三つ目の翻訳書である。題名からも分かるように本書でシュクラーは、歴史的な考察を踏まえて、現在の社会(とりわけアメリカ合衆国)における不正義の様々な様相...
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広義の倫理学には、ふたつの役割があるように思われる。ひとつには、倫理の営みを理解すること、つまり、倫理とは何であるか、その真理を語ろうとすることである。いまひとつには、生の技術を与えること、つまり、...
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『存在と出来事』(一九八八)日本語訳版刊行が二〇一九年末。二年後、同書による自らの思考の体系的整序を経て闊達に己の哲学を披歴する本書『哲学の条件』(一九九二)日本語訳版が出来した。本書公刊を以って、バ...
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- [週刊読書人]2016-01-01号
- 著者/編者: スラヴォイ・ジジェク
- 評者: 絓秀実
ジジェクの著書は、すでに膨大に翻訳されているにもかかわらず、なぜつい読んでしまうのか。その「内容」には使いまわしも多く、ラカン派精神分析の切れ味も繰り返されれば食傷気味となり、読了すれば「金太郎飴」と...