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フウコ、森に立て籠る
フウコ、森に立て籠る 崎山 多美著 山﨑 修平 身体全体にことばが染み渡ってゆくような小説だ。 優れた小説とは、その筋道が読者を大いに共感させるからにあるのではなく、アクチュアルな論点...
関口涼子著『匂いに呼ばれて』を読む(松井茂)匂いに呼ばれて
関口 涼子著『匂いに呼ばれて』を読む 松井 茂 わりと長いこと──二〇世紀末頃からだから──三十年近く、見えない世界情勢に関与する秘密結社のようなコミュニティの存在を信じている。「世界情勢」...
本当のことを言おうか1・2・3
本当のことを言おうか1・2・3 谷川 俊太郎著 中村 三春 本書は、三巻併せて二四編の対談と、二編の談話、一〇編の初期のエッセーを収める。対談は一九六一年の父・谷川徹三を相手にするものから...
生きとるわ
生きとるわ 又吉 直樹著 陣野 俊史 金を借りる。友人から借りる。借りは返すべきだが、返すことを考えない者もいる。かくて貸した金が返らない。そいつに連絡して、返済を求める。だが彼は自身の窮...
とんでもない
とんでもない 尾崎 一雄著 水原 涼 尾崎一雄を読むのは彼の人生を読むことだ。彼の作品のほとんどが、自身を投影した私小説家を主人公とし、家族や友人、同業者たちとの関係を軸に展開していく。彼...
わたしはどこに
わたしはどこに 片山 郷子著 九螺 ささら 本書の著者である片山郷子は、現在八八歳。六〇代半ばで網膜色素変性症を患い、中途失明して全盲となった。パソコンのキーボードを指で叩いてローマ字...
夜明けのハントレス
夜明けのハントレス 河﨑 秋子著 太田 靖久 その年の世相を表す〈今年の漢字〉として、二〇二五年は「熊」が選ばれた。各地で熊が頻繁に出没しただけでなく、生活圏での被害が多く出たことが理...
七帝柔道記 Ⅲ
七帝柔道記 Ⅲ 増田 俊也著 松原 隆一郎 「七帝柔道」とは、旧七帝国大学柔道部のトーナメント戦でのみ採用されている、変則の柔道ルールである。寝技が重視され、自分から寝る「引き込み」や、試...
IDOL
IDOL 町屋 良平著 杉森 仁香 小説は時空を操る。 冒頭に一言「時代は戦国」とさえ書けばすぐさま戦国時代へとタイムスリップできるし、「西暦五◯◯◯年」と書けばまだ見ぬ未来も描き出せ...
少女期
少女期 吉屋 信子著 山田 昭子 吉屋信子の代表作といえば『花物語』だが、見るべき作品は実は長編少女小説にこそ多くあるといって良い。しかし、新潮社版、朝日新聞社版いずれの「吉屋信子全集」に...
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