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- [週刊読書人]2025/05/09号
- ジャンル:翻訳小説
- 著者/編者: ジョージ・チェスニー
- 評者: 林浩平
ドーキングの戦い ジョージ・チェスニー著 林 浩平 架空の戦記だという。本書で描かれた英国を舞台とする戦闘をこの日本に置き換えてみる。すると、海を越えて侵攻した敵軍が、千葉の海岸から上陸し... -
- [週刊読書人]2025/05/09号
- ジャンル:翻訳小説
- 著者/編者: ヴィクトリア・ロイド=バーロウ
- 評者: 上原尚子
鳥の心臓の夏 ヴィクトリア・ロイド=バーロウ著 上原 尚子 サンデーは白い食べ物しか摂らない。色のついたものを飲み込むと〈喉と体が焼けるように痛くなる〉からだ。他人と会話するとき、相手の言... -
アンビバレント・ヒップホップ 吉田 雅史著 パンス 20世紀後半に誕生し、いまや世界中に広まっているヒップホップ。ひとつの音楽ジャンルとして形成されてきたそれは、いまや様々な要素を内に含ん... -
ダイバーシティポリス宣言 久保田 善丈著 松岡 瑛理 著者は東京・武蔵野市にある私立成蹊中学・高等学校で世界史の教諭を務める。本書では同校で約10年間続く「スクール・ダイバーシティ」(SD... -
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- [週刊読書人]2025/05/09号
- ジャンル:政治・法律・社会
- 著者/編者: ディエゴ・サンチェス=アンコチェア
- 評者: 嶋津洋樹
不平等のコスト ディエゴ・サンチェス=アンコチェア著 嶋津 洋樹 本書は著書の言葉通り、「警告の書である」。しかも、本書が「世界で最も不平等であり続けた地域」と呼ぶラテンアメリカの経験に基... -
母と娘。それでも生きることにした 黒川 祥子著 歌代 幸子 かつて児童養護施設に通っていたことがある。職員と数人の子どもが個々の家に分かれて暮らす施設で、幼児から高校生まで家族のごとくにぎ... -
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本書は、四つのパートからなる。すなわち、①表題がテーマのパート、②多様なテーマのパート、③論壇時評、④書評、という四部で構成されている、いわゆる「評論集」である。 構成の内訳はこうである。最初に... -
進化論はよく誤解される。たとえば、自民党は以前、広報の漫画で憲法改正を訴え、ダーウィンの進化論では「唯一生き残ることが出来るのは変化できる者である」と説明した。そこで言われたのは「時代の変化に対応し... -
これまで言語や文化などに依拠しつつナショナリズムとは何かが多様に論じられてきているが、本書は軍事技術に焦点をあてた独創的な研究だ。著者は「自国の科学技術開発やその所産を拠り所としてナショナルな共同体... -
サルトルは「デカルトの自由」という評論にこんな言葉を残している。「自由はすべての人においてひとしく無限なのであるから、あるひとりの人間が他のひとびとよりもより多く人間である、ということはありえない。... -
トランプ政権二期目が、またしてもアメリカ・ファーストの政策実現のため大統領令を乱発することで始まった。気候変動対策である「パリ協定」からの再離脱、露骨な反DEI政策、「不法移民」対策として南部メキシ... -
- [週刊読書人]2025/05/02号
- ジャンル:歴史
- 著者/編者: マルタン・ノゲラ・ラモス、平岡隆二
- 評者: 中園成生
十六~十七世紀、ヨーロッパ伝来のカトリックが日本人に受容され成立したキリシタン信仰のうち、信者レベルの内容を、江戸時代の禁教期以降、仏教・神道などを並存する構造の中で継承した信者と、彼らが継承した信... -
- [週刊読書人]2025/05/02号
- ジャンル:文学評論・研究
- 著者/編者: ロバート・ハンプソン
- 評者: 山﨑修平
本書は、「船乗り」、「海洋小説の書き手」という括られ方をされてきた、ジョウゼフ・コンラッドの像を覆す画期的評伝である。 文学的評価というものは、常に時代の変化とともに揺らいでゆくものである。執筆... -
短歌の達人である著者の、歌人以外の達人一五人との、短歌を巡る対話集。古今東西の様々な事象と照らし合わせ、短歌の歴史と今をあぶり出している。その過程での著者の通奏低音のような危惧は、今の人が作る短歌の... -
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先ごろ、私は幼年時代を描いた自伝を刊行したのだが、本書を手にして、子供のころの食卓に、必ずといっていいほど白菜の漬け物が出ていて、醤油をつけて、柔らかい部分を好んで食べていたことをすっかり忘れていた...
